/* */ 【書評】自分を愛せばすべてがかなう・あべけいこ著 - 仙道気功 健康ジャーナル

【書評】自分を愛せばすべてがかなう・あべけいこ著

こんにちは。気功家のワタナベです。

直接お会いしたことはないのですが、ワタナベにとってヘミシンク(音響効果により潜在意識の広大な世界を冒険するツール)の姉弟子でもあるあべけいこ先生の最新作です(2018年1月発売)。
自分を愛せばすべてがかなう 「いまこの星の人々につたえたいこと」天空から降ろされる愛と光のチャネリングメッセージ
一見、よくある願望実現系のスピリチュアル本のように見えますが、気の修練を永年続けてくる中で私自身が修練の最大の障壁だとずっと痛感してきた、自分の潜在意識にあるメンタルブロックの問題とその解消への道筋を非常に分かりやすく示しています。

メンタルブロックは潜在意識にある、自分では気づかない思い込みやトラウマで、大抵の場合、自分で自分の能力発揮や自在な発想にブレーキを掛け、その方の適切な行動を取らせなかったり、逆に自分に価値がないことを再確認するかのように破滅的な行動を取らせたり、分かりやすく言うと自己実現を妨げる働きをします。

たとえば、自己イメージの低い方がせっかくのチャンスのような出来事があっても、自分でチャンスを潰すような行動を取ったり、暴力的な父親の元で育った女性が、本人もDVの彼氏を選ぶ傾向があったり、という、よく見る事象を思い浮かべると分かりやすいと思います。

そのような自分自身の無意識レベルで、自己イメージの良し悪しや行動パターンを規定しているのは、自分の中の内なる子供=「インナーチャイルド」です。

「自己」の構造に関するあべさんの定義は分かりやすく「社会的なものを気にしていく自分」、「夢をかなえたい自分」に加えて「ただリラックスして幸せになりたがっている自分の中にいるもう一人の自分」がインナーチャイルドだとしています。

「このインナーチャイルドをさまざまな方法で満たし、癒やすということからしか、あなた方がリラックスできる人生や、パートナーシップや、収入を得ていくことができない」というのが、一貫して流れる本書のテーマであると思います。

自分の中の子供とどう向き合っていくか。気づきにくい存在ですが、自分の根底でもあり、実は自分の思考や行動、感じ方、嗜好の流れを規定する土台でもあるのです。

引き寄せなどいろいろな願望実現法があります。自分の想いがエネルギーの流れを作り、適切な行動を促し、必要な人やモノを引き寄せ、現実に影響を与える「はず」なのです。

ところが、それができないということは、最初の動きであるエネルギーの流れが産み出されない、あるいは阻害する何かがあるということです。

たとえば同様なハワイの修練法である「ホ・オポノポノ」でも、自分の中の子供を「ウニヒピリ」と呼び、ウニヒピリの記憶(それまでの傷や歪み、総称してカルマと言えるもの)を浄化し続ける必要性を重視しているほどです。

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実は気功の修練で、身体の中心線(任脈、督脈)に自在に気を流す「小周天」が中級者としての1つのステップになりますが、ここで気の流れが滞る箇所がいくつかあります。

その原因は単なる身体のコリとか歪みとかもありますが、強固な歪みについてインナーチャイルドに由来するメンタルブロックであることが多いように思います。

現時点でのワタナベの理解としては、仙道気功の理想形としては、世界の根底に流れるエネルギーである気をしっかり感じて自在に操ることで、実は多層的な世界であるこの宇宙で自由自在、融通無碍に楽しみ自分の生を生き切ることにあるかと思っています。

そのためには気のスムーズな流れを作り、乗ることが不可欠であり、その最大の阻害の要素であるインナーチャイルドにある傷や歪み、カルマとどのように向き合い、浄化していくかというのは、避けることのできない重要な過程であると思っています。

そのメカニズムを見渡せる本として、非常に参考になりました。

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